2007.7
有限会社 小川精機製作所
小川 秀和
重そうな箱の中に、ご自分の会社の作品を持参した小川さん。「セイキ屋」と呼ばれる彼の作品は、アルミやステンレスなどといった素材の塊から削り出して作る部品。ふだんは、周りを明るくさせてくれる小川さんだが、「精機と呼ばれる会社は精度を要する物を作る会社です。」と言った彼の言葉に、仕事に対する自信と誇りが感じられた。
◎旋盤そしてマシニング
旋盤とはリンゴの皮むき機に似ている。そしてマシニングは刃物を回しながらテーブルを回して削り出すかなり繊細な作業なのだそうだ。精度を要する作業は、他の機械の振動等も影響してしまうため、近くの機械を止めたり、夜に作業したりもするらしい。根気のいる仕事だ。
◎どこに使われてるんだろう?
小川さんの会社には、部品の設計図しか来ないので、その部品が一体どこに使われるのか、全然分からないらしい。「音楽関係だから、クラリネットのあの部分か?」と、そんな事を考えながら、ミリ単位以下の仕事をこなす小川さん。従業員の気づかない細部まで目が届く「違いの分かる男」だった。
リポート:宮下 美和